クロアゲハ Part 2
 あげはちょう【揚羽蝶・鳳蝶】

   アゲハチョウ科のチョウの総称。また、特に同科のナミアゲハの通称。翅は緑黄地に黒条・黒斑があり、開張8〜12cm。
   幼虫は柑橘類に産卵し、その葉を食して5齢幼虫(終齢幼虫)成長する。その後蛹を作り数ヶ月後にふ化して成虫になる
   幼虫が柑橘類の葉を食い荒らす害虫でもある。
以下は、2011(H23)年11〜4月、自宅における一連の記録写真

クロアゲハ(黒揚羽・学名Papilio protenor)は、チョウ目・アゲハチョウ科
生息地:台湾、中国からヒマラヤにかけて広く分布、日本においては、本州以南の都市近郊や山地
成長過程: 幼虫の食草は、ミカン、カラタチ、ユズ、サンショウ、キンカンなどの柑橘類の葉を食して幼齢幼虫(脱皮を繰り返し5齢幼虫を経て蛹になる)から終齢幼虫まで住む。羽化ご成虫として飛び立つ。 成虫の前翅長は45〜70mm。
雌の成虫は翅の表裏とも黒色で、裏面には後翅外縁に赤斑が並び、日本産のものには尾状突起がある。

クロアゲハの雌雄比較
拡大して雌雄の羽根の違いをみる

雌雄の区別・見分け方…♀に多くの特徴がある
:後羽根の前縁に白色条
   前羽根の地色は濃い
 :後羽根の前縁に白色条なし。
   前羽根の地色はうすい。黒色の翅脈間及び中室内の黒条が目立つ。
   後羽根の肛角及び亜外縁部に出現する橙赤色の班紋(亜外縁部に並ぶ大形の班紋)がオスに比べてはるかに強い。
   後羽根の青藍色の鱗粉の散布
しかし、寒暖の地域差や羽化が春型(4〜5月)・夏型(6〜7月)・秋型(8〜9月)で雌雄の特徴が明確でない場合もある

雄の成虫は後翅前縁に白い帯が見られる。この白い帯は時間と共に黄味をおびる。
春型は夏型よりも小形で、赤斑が発達し、色もより濃い黒色をしている。4月から9月ごろまで年に2-4回(一般は3回、温かい南諸島では5回)発生する。 サナギで越冬。
普通のアゲハより暗い場所を好むので、ミカンやキンカンの鉢植えを日陰に移動させると、この成虫が卵を産みにくる確率が高い。樹木が茂ったところなど、やや暗い場所をフワフワゆったりと飛ぶ。街なかから山地まで、黒いアゲハの中では一番普通に見られる。山道では湿った地面で吸水する(クロアゲハの♂)のをよく見かける。
ジャコウアゲハやオナガアゲハ、カラスアゲハなどと比べて尾状突起が短い。幼虫はナミアゲハと似ているが、やや茶色味が強い。
【参照・参考文献】標準原色図鑑全集「蝶・蛾」(保育社)、その他

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畑のキンカンの木に5〜6匹の幼虫
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畑の樹高約90cmのキンカンの木に孵化直後の2齢幼虫から5齢幼虫までの幼虫たちが、5〜6匹育っているのを確認(2011.11.7)

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可愛いfaceの5齢幼虫

立冬が過ぎ、寒さ厳しくなるころに幼虫達は無事蛹になり越冬出来るのだろうか?
3齢幼虫1匹と5齢幼虫1匹を持ち帰り軒先の鉢植えキンカンの木に移す(2011.11.9)

以降は自宅での発育状況をアップしていく
鉢植えキンカンの木で元気に動きまわっていた3齢幼虫も5齢幼虫も姿なし(11月11日)
鳥に食われてしまったのかな?

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昨日持ち帰り、一晩経過するも元気で動きまわる

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持ち帰った2匹の幼虫が居なくなったので、畑から5齢幼虫1匹を持ち帰り観察続ける

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12日の朝畑より持ち帰った5齢幼虫

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元気に動き一晩に30cm以上移動
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夜の間に相当距離を移動する
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昨夜もマタマタ移動
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15日の早朝に奇妙なポーズ

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16日の12:30頃から下方に移動始める

(幼虫の移動時間は約1時間30分)

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下へ下へと進み、キンカンの根元に

(その間幼虫の移動距離は約100cm)

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木から離れ土の上へ

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鉢の縁に移動

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直径22cmの植木鉢の縁を2周半

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途中、周囲の様子を見ながら・・

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鉢の縁を約2周半して・・

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再度 キンカン木の下から約10cmの位置で
静止('11.11.16/14: 00 最後の姿?)

16日夕刻には地上約10cmの位置に居た幼虫が、17日の朝には見つからず。
マタ何処かに行ったのか?
スズメ等の小動物に喰われてしまったか?
何処かに移動し蛹になったのか?
来春には成蝶に育って大空を駆け回る姿を望みPart2を閉じる

2009(H21)年7〜9月、自宅のキンカンの木で観察中にも蛹になる前に死ぬ
写真やコメントはクロアゲハ Part1へ 
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キアゲハは2003(H15)年8〜9月及び2009H21)年8月〜9月自宅にて、
幼虫→蛹→羽化→成蝶→大空へ飛び立つ
までの一連の観察が出来た。
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