ハエトリソウ

モウセンゴケ科
  ディオネア属
  (モウセンゴケ属)

北アメリカの南北カロライナ・フロリダの湿地に生える食中植物。
別名;ハエジゴク

ギリシャ神話のビーナスのギリシャ名Dionaiaに由来する。

葉は地ぎわから生じ、開いた貝殻のような形をしており、中肋で左右が折り畳まれるようになっている。大きさは3cm位で、葉の縁には鋭い鋸歯があり、捕らえた虫を逃がさないようになっている。

植木鉢のハエトリソウ
葉の各半分には、その中央に3本ずつの棘があり、これが触覚で虫がこれに触れると、葉の中肋の部分で二つに折れて虫を捕らえてしまう。
日本の関東以西では温室植物として育てられている。

食虫植物としての捕虫葉の仕組み

上からのハエトリソウ
上から見たハエトリソウ

捕虫葉内側の外周付近に蜜を分泌している部分があり、その蜜で虫を誘う。虫は蜜の在処を探しながら、この棘に囲まれた捕虫葉の中を移動する。

捕虫葉内側の中央部分に感覚毛と呼ばれる小さな毛に虫が触れると、2回目の接触で約0.3秒の速さで閉じる。ハエのような素早い虫でも逃げられない。

捕獲後30分、やがて消化酵素を含んだ酸性の液を分泌させて虫を消化し、分解し、溶けだした養分を腺から吸収する。

7〜10日で消化活動は終わり、再び捕虫葉が開き、虫を待つ状態になる。

捕虫の仕組み
捕虫葉のスタンバイ
1.捕虫葉を開き、虫を待っている状態
虫が捕虫葉の先端に留まる
2.虫がやって来て、捕虫葉のトゲに留まる
捕虫葉が閉じ始める
3.捕虫葉中央の感覚毛に虫が2回接触し、
 閉じ始める
捕虫葉が閉じる
4.瞬時に閉じて捕獲、徐々に締め付けていく

5.密着させて押しつぶし、
 消化酵素を出し溶かす
1〜5
  ハエトリソウ葉身の捕虫葉が、
  虫を捕らえる過程を順次示した。
突 抜 忍 冬 (ツキヌキニンドウ)
ツキヌキニンドウ
スイカズラ科ロニセラ属(突抜忍冬 Lonicera sempervirens
英名:trumpet honeysuckle トランペットハニーサックル/coral honeysuckle)
常緑つる性低木(花4〜9月・樹高(ツル)3〜7m)北米原産(コネチカット州からフロリダ州〜テキサス州)
開花したときには写真のように内側が黄赤色ですが、
その後内側も外側と同じ紅色になり、その花色の変化も面白い。
強靭な常緑のつる性植物で、「ハニーサックル」とか「スイカズラ」などと呼ばれる
最近では品種も増えて、園芸店などでも属名の「ロニセラ〜○○」と呼ばれる方が多くなった
ツキヌキニンドウはスイカズラのような甘い香りはほとんどありません。
花色は多くの園芸品種がある
ツキヌキニンドウ1 和名でツキヌキニンドウ(突抜忍冬)はこの「ロニセラ・センペルビレンス」、スイカズラ科つる性
日本原産のスイカズラ(吸葛/金銀花)は「ロニセラ・ジャポニカ Lonicera japonica」(別名:ジャパニーズ・ハニーサックル)
ニオイニンドウ(匂い忍冬)は「ロニセラ・ペリクリメヌム Lonicera periclymenum」(別名:ハニーサックル/ウッドバイン)のこと。
もともと対生だった葉がくっついて1枚の葉になったのが特徴で、そこから突き抜けるように花が咲くので「突抜(つきぬき)」、また冬の寒さでも葉を落とさないので「忍冬(にんどう)」…。
つる性ですが自ら上っていかないので誘引します。
増殖は挿し木でドンドン増やせる。
冬季剪定(2〜3月)しますが、花芽はその年の春の新芽の先にできるので、剪定で花がつかないことはありません。
コンパクトにしたければ株元あたりからバッサリ剪定しても良いし、太い枝からたくさん枝を出して茂らせることを目的にするなら穂先を剪定する。
ただし穂先を剪定した時にはその年の花数は少なくなります。
コンテナでアンドン仕立てにするなら、根詰まりに気をつけて、根詰まり株の植え替えは3〜4月頃です。
暖地では冬にも葉が残り、茎が葉を貫いているように見える。夏にふさわしくコントラストの鮮やかな花で、栽培も容易。鉢植えや切花にも利用できる。また今流行のトレリス、ラティスにも最適。小さな庭や狭いスペースでも大丈夫。素敵でお洒落な空間を演出してくれます。
ツキヌキニンドウ2
ブロック塀を登り数メートルに成長('08.5.28)
ツキヌキニンドウ3
開花の花アップ
ツキヌキニンドウ4
角度を変えてのアップ写真
ツキヌキニンドウ5
対生の葉と葉の間から花柄が突き出て花を咲かせる
ツキヌキニンドウ6
雄しべ雌しべがよく分かるスーパーマクロ撮影
ツキヌキニンドウ7 ツキヌキニンドウ8
蕾をとらえる
ツキヌキニンドウ9
花態には種々のものがある
ツキヌキニンドウ10
花弁の割れが先だけの花
ツキヌキニンドウ11
花色もいろいろ
ツキヌキニンドウ12 ツキヌキニンドウ14
開花前の花('08.5.29)
一箇所から3本の花枝だが・・・
ツキヌキニンドウ15
ツキヌキニンドウ16
一箇所から3本の花枝だが出て、2番と3番目の花柄には対生の葉を付け突き抜けて開花している
ツキヌキニンドウ17開花を始めたところ('08.5.29)
同じ木でも開花順は異なり時間差がある
ツキヌキニンドウ13
時には果実を実らせることもある('07.7.6)
マトカリア(別名:マトカリ or ナツシロギク)
マトカリア キク科キク属(カミルレ属)
ナツシロギク(夏白菊)【フィーバーフュー、マトリカリア(Matricaria)
学名:Tanacetum parthenium
別名:夏白菊(ナツシロギク), マトリカリア
多年草だが一年草として扱われることもある。
小菊のような感じの花 開花期は4〜6月 
花径 1〜2cm  草丈 30〜60cm
葉は羽裂し軟らかい。
6月頃、多数お白色の頭花を開き、花壇用または鉢花用の観賞用植物
 南ヨーロッパや北アメリカなどでは野生化している多年草。観賞用のほかに,薬用にも栽培される。薬効は消化および通じをよくする。
マトカリア1鉢植え個体 マトカリア2
咲き始めたマトカリア('08.6.4)
花弁の一重や八重咲き・花色etc.と園芸用に改良されているため多種多様。
ハーブティーや入浴にも利用。ハーブの一種でフィーバーフュー,園芸的にはマトリカリアという名前の方がよく使われる
マトカリア3
マトカリア4 マトカリア5
マトカリア6
一重咲きアップ
マトカリア7
草丈 約90cmに成長し開花(08.6.7)
マトカリア9
頭上に可憐な小花を多数つける(08.6.7)
花茎は1.5cmの八重咲き
サラサウツギ
ユキノシタ科 ウツギ属
学名:Deutzia crenata f. plena
原産地は日本で落葉低木
サラサウツギは八重咲のウツギであり、古くから栽培されている。単体の花としては美し。ウツギはたくさんの花をつけるので、重弁であっても単弁であっても遠目に見ると違いがわかりにくい
ウツギ(ウノハナ)の八重咲き種で、花弁の外側が紅紫色になる変異種をサラサウツギと呼んでいる。
ウツギは「空木」と書き、幹が中空なのでこの名が付いている。
ウノハナはウツギノハナの略称。日本の山野に自生し、ふつうは高さ2m前後になり、花は白色です。
サラサウツギ1サラサウツギ('08.6.7) サラサウツギ2
一枝UP('08.6.7)

別種だが同属のヒメウツギも鉢植で出回っている。
なお、ウツギの変異種には、八重白(シロバナヤエウツギ)、葉に淡緑の斑が入るバリエガータetc.がある。
サラサウツギ3
見事についた花、満開('08.6.7)
サラサウツギ4 サラサウツギ5_2
サラサウツギ5 サラサウツギ6 サラサウツギ7
サラサウツギ8 サラサウツギ9

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